瀬谷環境ネットだより

横浜市瀬谷区及び周辺地域の自然環境をよりよいものにして、次世代へ引き継ぎたいとの願いから2006年12月に発足した瀬谷環境ネットのブログです。

講演会開催いたしました。

8月の元気プロジェクトは「ふゆみず田んぼ学習会」です。
去年の9月、会として初めてのイベントが和泉川に関する講演会でしたが、
今年は田んぼ・米作りについての講演会を企画しました。
夏休みにもかかわらず、多くの方にご参加いただくことができました。


講演会では講演はもちろんですが、瀬谷環境ネットのふだんの活動を知ってもらおうと
事前から会員が力を入れてつくった展示物も見どころの一つです。
当日の朝、田んぼで捕まえた生きものの生体展示!まさに新鮮な朝どりです(笑)


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写真の右の方には育成中のイネをまるまる一つ展示しています。
参加者の方の中にはバケツ稲の実践者も多くいますが、
「バケツ稲はこんなに大きくならないんだけど」とおっしゃっていました。
やはり田んぼの土や生物の力は大きいことを実感しますね。


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多大なご尽力をいただいた会員のdragonさんは、
生き物の実寸大のわかる教材「影法師」を自作してくれました。


そうこう準備にあたふたしているうちに開演の時間をむかえました。
まずは子ども向けに田んぼの生きものを題材にした紙芝居です。

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会員の熱演する姿も見られ、子どもたちが静かに聞いてくれました。
秘密兵器「紙芝居枠」の力もあって、会場は風情のある空間になりました。


紙芝居が終わると、子どもたちはかかしづくりへ。
大人向けに、会長からこれまでの田んぼの変化や活動について紹介をしました。

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続いてメインプログラムの講演会がスタートです。
講師は大蔵田んぼを育む会の菅原 聡氏です。


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菅原さんは町田市の大蔵小での教員時に地域の農家の方から田んぼを借りて
稲作体験を始められました。
しかも今注目されている不耕起栽培(耕さない農法)と冬期堪水をいち早く取り入れたのです。
固い土に植えた苗は野生化し、病気にかかりづらく、農薬を必要としない元気な稲になる可能性を持ちます。

こうした栽培に関してのお話から、
教育者という立場で、どんな子どもを育てたいか、
それを考えた結果、子どもの自立を第一とし、やがて農業体験へとたどりついたお話、
米作りを通じて子どもがどんどん変わっていったお話、
地域や保護者の理解と協力、数々の失敗談など幅広くお話をしていただきました。


【瀬谷環境ネット会長のコメント】
「菅原先生のお話は、不耕起栽培、冬期湛水のことだけでなく、
一人ひとりの自立を目指す教育の一環として始まった稲作が、
今や保護者、地域、全国へと活動が広がっていったこと、
地味な活動の過程で友情や信頼が培われてきたことなど示唆に富んだものでした。」


大蔵小の取り組みはもう9年になるそうですが、
学校だけでは決してここまで続けることはできなかったはずです。
教員の熱意、子どもたちの反応は保護者、地域住民、大学生を動かし、
そして人々が田んぼに魅せられて集い、
大きなムーブメントになった、そのエネルギーをひしひしと感じました。


つたない文章になってしまいましたが、
私たちも大蔵小を見習い、大きな活動にしていくために
今後も進んでいきたいと思いました。


さて、講演会が終わる頃には子どもたちのにぎやかな声が聞こえてきました。
どんなかかしができたのかな?

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おおっ、立派なかかしが3体もできました。
初めて話すお友達と一緒に作業するということで、
緊張したり、どうやって始めるか戸惑いもあったようですが、
最後はしっかりみんなで完成させてくれました。

設置も子どもたちにやってもらいたいところですが、
都合により私たちが責任を持って田んぼに設置してきます!

ちゃんと愛称もつけてくれましたが、
複雑だったので忘れてしまいました(涙)


では、次回の元気プロジェクトもお楽しみに☆

すずき