瀬谷環境ネットだより

横浜市瀬谷区及び周辺地域の自然環境をよりよいものにして、次世代へ引き継ぎたいとの願いから2006年12月に発足した瀬谷環境ネットのブログです。

イネの観察記録~分げつ~

今日の援農の後に田んぼの見回りをしてきました。
本当の農家さんは、水管理のために毎日田んぼを見に行くとか。
僕らはなかなかそこまではできませんが、
せめて毎週様子を見たいものです。


先週のブログを見てもらえれば多少はイネの成長の度合がわかるかも知れません。
たった1週間でも変化は大きなものです。


まずはこの写真から。

イメージ 1



これを見て、どのあたりに成長の跡があるかわかりますか?


次の写真です。

イメージ 2



きっと田植えに来られた方は
「なんだか、イネの茎が太くなったような…」
「確か私はイネを1ヶ所に3本しか植えてないはずだけど…おかしいね?」
なんて思っていただけたのでは??


ざっと見ただけでも茎の数が10本、15本くらいありそうです。
これは田植えでイネを植えた人が10本植えたのではなくて、
最初の3本のイネから茎を増やしたんです。
このことを分げつといいます。
しかもそのスピードはとても速い!
いつの間にか生えてきて、
いつの間にか最初からあった茎(主稈:しゅかん)がどれかわからないくらい伸びる!


イメージ 3



ん~どれが主稈かわかりませんね。



この分げつによって光合成の能力がアップして成長を促したり、
ある程度の数までは分げつの茎それぞれに穂がつくので、
収量アップにつながります。
ただしこれが多すぎるとイネが倒れたり、病気になりやすくなったり、
光合成の効率が下がったりと、悪いこともあります。


この分げつは水の深さとかなり関係があって
浅ければ分げつが促され、深ければ分げつは抑制されるそうです。
実際、田んぼの水位は決して一定ではなく、
日々変動しているので、この分げつの程度を見るのが大事です。


ちょっと難しい話になってしまいましたが、
元気プロジェクトの田んぼの全景を見てみましょう。


イメージ 4



植えた苗の境がくっきりしています。
うるち米はここからスピードあげてくるんでしょうか?
楽しみです。


最後に、会長が田んぼで発見しました。

イメージ 5


ヤンマの仲間のヤゴだと思われます。
何ヤンマかはこれから調べて、こちらで報告します。

田んぼではギンヤンマのカップルが産卵に来ていた姿を見ていましたが、
実際に私がヤゴを見たのはこれが初です。
また1種、田んぼで暮らす生き物が定着してくれていることがとてもうれしい一日になりました。

すずき