瀬谷環境ネットだより

横浜市瀬谷区及び周辺地域の自然環境をよりよいものにして、次世代へ引き継ぎたいとの願いから2006年12月に発足した瀬谷環境ネットのブログです。

タカブシギとクサシギ

先日紹介した「タカブシギ」ですが、どうやら間違えはなさそうです。
実はタカブシギには容姿が非常に良く似た「クサシギ」という鳥がいます。
今回はその2種類の鳥の判別方法についてレクチャーしましょう。
 
見分けるではなく判別と書いたのは、本当に見ただけではどちらがどちらか解らないからです。
では、この写真を見ていただきましよう!

イメージ 1

続いてはこちらをどうぞ

イメージ 2

この2枚の写真はどちらかがタカブシギで、どちらかがクサシギです。
 
ここで解った人は「プロ」または「鉄人」ですね^^
 
では判別のポイントをご紹介しましょう。
 
ポイント①
鳴き声が違います。

タカブシギは「ピィピィピィピィ」と連続で3~4声鳴きます。

クサシギは「チュリー、チュリー」と間欠的な鳴き方を繰り返します。
 
ポイント②
容姿が違います。
タカブシギは背が高くスレンダーです。(イギリス人体型)
クサシギは足が短いデッチリ型です。(日本人体型)
クサシギタカブシギより少し大きいです。(並ばないと難しいですね)
 
ポイント③
背の羽紋・色合いが違います。
タカブシギは稲穂を連想する色合いで黄土色にみえ、まだら模様はクサシギより大いいです。
クサシギは黒褐色の背に小さな白いまだらがあります。
 
ポイント④
タカブシギは刈り取り後の田んぼなど、開けた場所で良く見られます。
クサシギは水面のある湿地で、すぐに隠れられる草地がある様な環境で良く見られます
また、クサシギは流れのある川等でもごくまれに見ることがありますが、タカブシギは見られません。
 
 
さあ!ここでもう一度上の2枚の写真を見てください。どちらが何か判別できますか?
 

正解1枚目クサシギで、2枚目タカブシギです。1枚目はごく稀である流水にいて、なんとなく体がボテッとしていて、足が水面から余り見えてないですよね。それに比べて2枚目の写真はセキレイを連想させる容姿で、水面から出る足が長いですね。
 
でも、フィールで見るとそう簡単ではありません。また、幼鳥と成鳥、冬と夏で色合いや模様も変わります。
しかも、写真では周辺の明るさや光の当たり方などで色合いが変わり、大きさが明確でなくなります。
判別は慣れと知識と総合的な状況ということでしょうか。
 
この2種の一番の判別方法は、鳴き声ということになりますね。
 
鳥の判別は、まず見つけたら、飛び方、全体の色あい、特徴的な色、くちばしの長さや太さ、大きさ、鳴き声、歩き方、見つけた場所etc
短い間に良く観察し、記憶することが一番でしょう。
 
でも、本当は鳥に興味を持つことが一番なんでかね^^
 
 
最後に、写真を載せておきます。楽しんでください^^

タカブシギギャラリー
 
イメージ 3
↑稲穂を連想させる色合いと紋様の背の羽紋
 
イメージ 4
幼鳥

  イメージ 5
↑幼鳥
 
イメージ 6
↑成鳥夏羽
 
イメージ 7
↑成鳥冬羽
 
イメージ 8
↑灰色味を帯びた冬羽
 
 
クサシギギャラリー
 
イメージ 9


以上です。

この記事及び写真は、会員で鳥のスペシャリストKさんよりご教授並びに提供いただき、アレンジして記事にしました。

内容、表記等に誤記がありましたら、ご連絡ください。訂正します。

りゅう