瀬谷環境ネットだより

横浜市瀬谷区及び周辺地域の自然環境をよりよいものにして、次世代へ引き継ぎたいとの願いから2006年12月に発足した瀬谷環境ネットのブログです。

ケラ

畑で雑草抜きをしていると生き物大好き少年が、何やら怪しい藁クズの固まりを発見しました。大きさは3~4cm程度です。少年が手に取りその固まりを押すとパカッと割れ、中から出てきたのは無数の卵でした。
 
 
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この卵はアリの卵のように細長く3mmぐらいの大きさです。
タツムリはこんな部屋を作らないし卵はまん丸だし、アリにしては卵の周りには成虫の姿がありませんでした、一体何の卵だったのでしょう。
そんな悶々とした日々(←嘘です)を送っていたある日の昼休み、その正体が偶然にして突然判明したのです。
それは【ケラ】です。

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◆成体
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◆幼体  
 
ケラは雑食性で、植物の根や種子、他の小昆虫、ミミズなどさまざまな動植物質を食べるほか、クワガタ用の高タンパクゼリーでも飼育が可能なようです。また、運動量に加え代謝量が膨大であることから、水分不足、飢餓に大変弱い生き物なんです。
 
このケラは見つけにくいものの、普通にいる昆虫と思ってましたが最近では、農薬の使用や湿地の消失、水田の減少など環境の変化に伴い、日本はおろか世界各地でも数を減らしているようです。
神奈川県のレットデータでも「要注意種」とされていて、今後の環境の変化によっては絶滅危惧種に指定・・・なんてことにもなりかもしれませんね。
 
2010.5.23 卵を畑にて確認】
 
 
ケラ(螻蛄)
分 類:バッタ目 キリギリス亜目 コオロギ上科 ケラ科

学 名:Gryllotalpafossor 

大きさ:30mm50mm

時 期:4-10

 
りゅう